1 :: 2017-12-14 17:37:32 114.114ZNY 1人 ←投銭

twitterの方で呟きましたが、2年前のBitZenyデザインコンテストで、ぜにぃ姫が誕生したようです。
https://twitter.com/endless_summer/status/941184536712396802
最初のコンセプトをもとに、皆でぜにぃ姫の物語を紡げたら面白いのでは?と思い、スレッドを立てました。
是非ご参加ください。

164 :: 2018-01-19 10:08:53 0.0ZNY 0人 ←投銭

「ないね…。その遺伝子データと萌奈ちゃんがメトロゼニイにいることに何か関係があるの?」
萌奈ちゃんが私を見つめる。いやだ、そんなにじっと見られたら恥ずかしい、、

「遺伝子データ。つまりそれはいつでも私を【復元】できるってこと。そう、あなたみたいにね…」

何をいってるの?復元?私が?
なんか変な汗出てきたんですけどー

165 :: 2018-01-20 03:25:48 0.0ZNY 0人 ←投銭

【復元】・・・?頭の中でそのワードがぐるぐる回った。
それはつまり別にオリジナルがいるってこと?
メトロゼニイにいることと何のつながりがあるの?

疑問は次から次に湧いてきたが萌奈ちゃんの口からはピタリと言葉は止まってしまった。
答えを導き出そうと必死に考えたが何も思いつかずただ沈黙が流れた。

あきらめて溢れる疑問を口にしかけた時
萌奈ちゃんが言葉をつづけた。

166 :: 2018-01-20 15:45:46 0.0ZNY 0人 ←投銭

「瑞穂ちゃんは今までこの街で他人と接していて、何かおかしいと思ったことはない?」
「ゼニルに襲われたり、変な夢を見たり、、、くらいかな」
「その前に莫大な銭を保有する男の子と出会わなかったかしら?」
「あ、タカシくん!」
「その人と会ったとき何か気づいたことはなかった?」
「昔のタカシくんとは違ったような気はするけど…それと何か関係があるの?」
「関係ありよ。大ありよ。つまり、その人も私たちと同じ、あちらの世界からやってきたコピーだってこと。様子が以前と違うのは遺伝子データを複製し翻訳する際に、何らかのエラーが生じたせい。変異と言ってもいいわ」
……。
私たちと同じ?コピー?どういうこと?
今まで幾度となく困惑と疑問を繰り返した私だったが、この質問は、この質問だけは憚られる気がした。
…でも、好奇心が勝ってしまった。
「私もそのコピーってこと?本当の私はどこにいるの?」

167 :: 2018-01-20 16:17:29 0.0ZNY 0人 ←投銭

重要なキーワード。『Bitzeny』『メトロゼニイ』『遺伝子』『復元』『コピー』。
一体、この世界で何が起こっているのか。何か大きな団体の、陰謀が垣間見える。

情報が錯綜する。あれ、そういえば私、どうやってこの世界へ来たんだっけ。
とても大切なことなのに、思い出せない。まるで、記憶を操作されているような。
顔を下向き、すこし怖い気持ちになった。

「瑞穂ちゃん!」
ガシッと、両手をつかまれる。ビクッと身体がこわばった。
「え、あ、うん。えと。何だっけ?」
「はい、深呼吸して。せーの。ひっひーふうー」

「ひっひーふうー。って、わたし妊婦さんじゃない!」
「ははは、ごめんごめん。どう。我に返った? まあ。あれだよ。
考え込むと、行き場がなくなるからさ。いま、瑞穂ちゃんがしたいことに全力で取り組めばいいんだよ。
それが何だろうと、わたしは瑞穂ちゃんを全力で手助けする。行こう。やることやらなきゃ。話はそれからだよ」

正気を取り戻す。そうだ。なにくよくよしてんだ私。なんちゃって転生体験だろうと、
ログアウト不可能なデスゲームだろうと。やりきってやる。

「ごはん!」
「へ?」
「おなか空いた!」
「もう、気がぬけちゃったじゃない。おっけー。腹が減ってはなんとやらってね。
わたしのいきつけ、連れてってあげる」

こうして様々な謎を抱えながらも、前進していく。
瑞穂と萌奈は、腹ごしらえのため、街へ繰り出した。

168 :: 2018-01-20 17:16:54 0.0ZNY 0人 ←投銭

 連れていかれたお店は、屋台のお団子屋だった。

「ただいま」
「お、萌奈、客連れてきたのか? でかした!」

 なるほど、萌奈ちゃんここの店員さんだったんだ。
 って、じゃあ宿屋の中まで客引きしに来てたの!?
 それはなんというか、店員さんの鑑だね。
 でもお団子はおやつな気がするんだけど…… まあお腹が膨れればいいか。

 とりあえず私は空いている席に腰を掛けた。

「はぁあ? お前、何言ってやがんだ!?」
 萌奈ちゃんを出迎えたいかついおじさんが、突然大声をあげる。どうしたんだろ?

 なんか言い争ってるみたい。 
 あ、萌奈ちゃんがこっちに来た。 
 
「だから~! この子はカモにするために連れてきたんじゃないんだって!!」
 萌奈ちゃんがそう言いながら、私のかぶっていた鉄兜を脱がした。 
 カモ? ていうか脱がさないで! 結構人いるんだけど!?

 辺りがざわつく。 ああ、またあのコールが始まるのか……

「うぉおおお!! 萌奈でかした!! 野郎ども、ぶち殺せっ!!!!!」
「「「「うおおおおおおおーーーっ!!!!」」」」

 周りにいた客たちが椅子を蹴飛ばし立ち上がり、剣を引き抜いた。
 あれ? コールじゃない…… って、ちょっと待って!? ぶち殺されるの? 私!? 
 なにこれ!? 萌奈ちゃんに裏切られた!?

「違うってっ! この子は別人なの! 協力してもらうために連れてきたの!!」
 萌奈ちゃんが私の前に立って庇ってくれる。
 裏切られたわけじゃなかったみたいだ! 信じてた!
 
 ……ん? 協力??

169 :: 2018-01-29 15:43:15 0.0ZNY 0人 ←投銭

「あの、萌奈ちゃん……。協力って?」
萌奈ちゃんは「わたしは瑞穂ちゃんを全力で手助けする」って言ってたから、てっきり私に協力してくれるものだと思っていたけど。

「協力は協力よ。それともここで殺されたい?」
ひぃっ!萌奈ちゃんが"眼"で圧力をかけてくる…

「わかった、協力する!」
あれ、私こんなこと言うつもりなかったのに口が勝手に…どうして?

170 :: 2018-02-05 11:27:18 0.0ZNY 0人 ←投銭

-----移動テキ屋型要塞ペテンシー内-----
そう。ここは、団子屋ではなく。団子屋にみせた、
ただの移動テキ屋型要塞ペテンシーである。

「てめえら。おちつけえ」
大男が、周囲に怒号する。あたりは静まりかえった。
瑞穂もびくっと身体をこわばらせる。
続けて大男が言う。

「協力してくれんなら話ははえー。いくら俺たちが悪者だからといって、
むやみやたらに殺生しちゃあ、世も末よ。すまんな、おどかしちまって。血気盛んなやつらが多いんだ」

瑞穂は、萌奈ちゃんの後ろに隠れる。
「ちょっともう。加減っていうのを知らないの?
ほんと、馬鹿は0か100しか、脳がないんだから」

「てめーら、謝罪しろお!」
手下一同。「「すいやせんしたー!!」」

「あ、あのう。あなたは何者なんですか?」
瑞穂は、おそるおそる、大男に返答する。

「あ、ああ。まだ自己紹介してなかったなあ。
俺はなあ、ペテンシーギルドの団長をやってる、ペテンシだ。
よろしくたのむぜ、譲ちゃん」

「瑞穂です」
「言うねえ。なかなか、肝の据わったお譲ちゃんだ。で、萌奈よお。
譲ちゃんに何を協力させる気だ? まさか、嬢ちゃんの所持金を餌にして、大勢の客を集めようってか?」
わっはっはっは。大男のペテンシー団長は、愉快に笑う。

「ちがうわよ。そんな、みみっちいことには使わない。
とある上位ギルドをぶっつぶすために、協力してもらうのよ」

「おだやかじゃねえなあ。おめえ、いくらこの嬢ちゃんが
大金もちとはいえ、そんな大層なことができるとは思えねえがなあ。

まあ、協力してくれるなら、何にせよ大手柄だ。
それに、この譲ちゃんがいりゃあ、金には困らねえしな。
いっそのこと、ペテンなんてやめて、まっとうな慈善活動でもやるかあ」

「ははは、冗談きついぜお頭。だれかのために、無銭で働くなんざあ、
馬鹿のやることだぜ。おれたちゃ、悪名高いペテンシーギルド。騙して、盗んで、食らう。それがおれたちの生き様さ。いっひっひっひ」

ちげえねえ、とペテンシー団長があいづちをうつ。
そして、みなが大声で笑う。流れについていけない。

171 :: 2018-02-20 13:53:11 0.0ZNY 0人 ←投銭


「これを見て」
 萌奈ちゃんがそう言って、手のひらから出現させた半透明の画面を寄せてくる。

「これは?」
「更新されたばかりの最新の番付よ」
 へ~、これが番付か。話には聞いてたけど見るのは初めてだ。

「あれ? 1位って……」
 アルトリウス・ゼニドラゴン…… 
 これ、おじさんじゃない? 圧倒的に1位なんだけど…… おじさんは昔の話とか言ってなかったっけ?

「おい、嬢ちゃん、あいつを知ってんのか?」
 ペテンシーの顔が近づいてくる。

「え? えーと、知ってるっていうかなんというか……」
 私は主です。とは言えないよね。

「居場所はわからないか? 
 俺はあいつとは釣り友なんだが、どうにも連絡が取れねぇんだ」
 ペテンシーの顔が近づいてくる。近い! 鼻息がかかる!!
 
「……い、居場所はわかんないけど、りんちゃんがいれば呼び出せるかも……」
 ペテンシーの鼻息から逃れながら答える。

「ほぅ? よくわからんが、可能性はあるのか」
 ペテンシーが顎ひげをなでながらニヤリと笑った。

「待ってよ団長! その線はもう捨てたでしょ!?」
 萌奈ちゃんがペテンシーに食って掛かる。

「なんでい? 俺がアテにしていたあいつが行方をくらませちまったせいで
 俺たちが手に入れたBitzenyは結局、相場崩壊覚悟で市場で捌くしかなかったじゃねぇか。
 嬢ちゃんのBitzenyはどうするんだ?
 あいつは中立派で協力は頼めねぇが、俺とあいつの仲なら両替くれえは……」

「この前の襲撃でわかったでしょ!
 最後は全員でかかってあれだけのダメージを与えたのよ?
 にも関わらず、何事もなかったように4位に上がってる!
 プリンセス・ゼニィの力を正攻法で削ることはできないわ」

「はぁ? じゃあなんで番付を出したんだ? この嬢ちゃんは?
 それにあいつの取り巻きだって無限に金持ってるわけじゃないだろ?」

「……だから番付を見せたのは、そのプリンセス・ゼニィの順位を見せるためだって。
 瑞穂ちゃんが1位に反応するから……」
 ……あれ、私のせい?? ごめんなさい。
 
 少し場が落ち着くのを待って萌奈ちゃんが、
「プリンセス・ゼニィは恐らく、取り巻きを隠れ蓑にしているだけ。
 もしくはプリンセス・ゼニィ自身も誰かの隠れ蓑なのかもしれないわ」

「……どういうことだ?」
 ペテンシーが萌奈ちゃんをにらみつける。

「プリンセス・ゼニィの資金源は別にある可能性が高いこと。
 あと、誰かがプリンセス・ゼニィの番付を目くらましにしている可能性。
 あまりに動きが派手で雑すぎるわ」

172 :: 2018-03-10 19:42:18 0.0ZNY 0人 ←投銭


「ちょいと待たれいっ!!!!」
 話し合いの最中に、急に扉が開き、誰かが入ってきた。
 ……って、

「お兄ちゃん!?」
 私のお兄ちゃんだ。え? 本物?? なんか凄い派手で立派な衣装に身を包んでいる。
 どういうこと??? なんでこっちにいるの? 捕まってたんじゃ……???

「久しぶりだな瑞穂! 俺が来たからにはもう安心だ!!!」
 ???? んん!?

「ここにいる全員を騙せたとしても、この俺はそうはいかないぜ!
 萌奈っ。諦めるんだな! すべての黒幕はお前だっ!!!」
 ( ,,`・ω・´)ンンン?? 萌奈ちゃんが黒幕!?

「くっ! まさかこんなアホに気づかれた!?
 いや、プリンセス・ゼニィか!?」

 え? 萌奈ちゃん??
 顔を醜く歪めた萌奈ちゃんがお兄ちゃんに向かって駆け出した!

「アルトリウス・ゼニドラゴンから預かったこの3500万メトロゼニィを全て魔力に変換っ!」
「3500万メトロゼニィだとっ!!!!????」
 お兄ちゃんがまばゆい光に包まれる。ざわつくペテンシーたちと萌奈ちゃん。

「食らえっ スキル:アルティミット・メトロゼニィ・バースト!!!!!!」
 お兄ちゃんが光を解き放った!! な、なにそれぇ!?






 ―――……焦土と化した大地に残されたのは、
 お兄ちゃんと、
 以前りんちゃんが私の部屋で使った、光る風船のようなものに包まれた私だけだった。

「……どういうこと?」
 仁王立ちでやり遂げた感を出しているお兄ちゃんに、私は説明を求めた。



「すべては最初に俺たちがこの世界に来たとき、
 ぜに猫がお面に封印されたときから始まってたんだ」
 口を開くお兄ちゃん。

「私が説明しましょう」
 突然、後ろから声がした。私そっくりの声だ。
 振り返るとそこにはりんちゃんの姿と
 以前ステージで歌っていた私と同じ顔の女の子の姿があった。

173 :: 2018-04-04 12:47:21 0.0ZNY 0人 ←投銭

「また会えましたね瑞穂。わたし、わたしはメトロゼニイ創始者、ミズホ・エンディキューレ。
もう一つの世界のわたし。それがわたし。そして、あなたは別の世界のわたしです」
焦土と化したこの大地で、語られる。さっきまでの出来事がどうでもよくなるほど、衝撃の事実。

「え? わたし? 別の、世界の? どういうこと?」

「メトロゼニイは、いわば世界線を繋ぐための仮想システムとして開発しました。
そして、瑞穂。あなたとそれに付随する者たちを、を呼び寄せたのは私です。
はじめは興味本位でした。『もし、わたしと同一人物がいるのなら、会ってみたい』

ですが、同じわたしたちが出会うことは、とてもリスクです。
世界のズレ、私の存在自体のズレに、多大な影響を与えかねません。

なのに、わたしは開発者としての、
いいえ人としての欲求を抑えられませんでした。
問題が起これば直せばいい。

と、技術屋としての自信もありました。今思い返せば、とても安易で、軽率な判断。
思い上がっていたのだと思います。天才だからと過信していたのだと思います。
世界を繋ぐという、この世の摂理に逆らっておきながら、さらに深追いをする行為なのですから。

結果は、言わずもがな。システムの不具合が続出し、メトロゼニイが消えて、
わたしたちも消えて、そう思っていたら次の瞬間には戻っていて。ヤバイと思い、
わたしは連日連夜、修復作業にとりかかりました。

けれど無駄足。文字化けから始まり、唐突な一部データの欠如。
普通ではありえないことが次々と起こったのです。
そして、これはあくまでも私の予想ですけれど、もうすぐ二つの世界は消滅します。

二つの交じりあうことのなかった世界の、過度な干渉。
いきすぎた接続が、インフレを起こし、世界は刻一刻と消滅へ向かっているのです。
瑞穂さん。お兄さん。私のせいで、このようなことになり、すいません。

あなた達を元の世界へ戻すことはおろか、
存在自体きえてなくなってしまうかもしれません。
本当にごめんなさい」

お兄ちゃんが間に入る。
「かもしれない、だろ。まだ世界は消えてないんだ。
やることやって、それでもダメなら、仕方ない。
けど、まだやってないこと、できることたくさんあるんじゃないの?」

「そうだよ。お兄ちゃんの言うとおり。
てか、お兄ちゃんはじめから、そういうこと知ってたんなら、
もっとはやくはなしてよ」

「いやあ、ほら、我が妹にはちと酷かなと思って。
ほら、心の準備っていうものがあるだろ。言うほうも、受け取るほうも。
だからまあ、なんだ、こうして無事再開できたんだから、許してけろ」

「どうして怒らないのですか。こんな事態にしてしまった、わたしを攻めないのですか」

「こんな面白い仮想空間、いろんな出会い、体験ができたんだ。
たぶん、一生分の感動ができたかなって。それに現実世界よりかは、百文もまし。
死ねるならこっちの世界でもいいと思ってる。兄ちゃん、ここ大好き。

むしろ、感謝さ。いいじゃんか。だれだって失敗はする。責任は負わなくちゃいけないって思ってるんなら、
問題解決できるよう、最後まで努力しよう。一人じゃ心細いってんなら、俺たちが力を貸す。
何度でも言うが、まだできることあんじゃないの? 諦めたらそこで試合終了ってね」

「なにお兄ちゃんのくせに、かっこつけてんのよ。わたしと見た目同じだからって、甘やかしてる?
ま、わたしもお兄ちゃんの意見には賛成だけど。どう? ミズホえっと、エンディキューレ? 
名前ややこしいから、エンディって呼んでいい? だから、エンディ、メトロゼニイも私たちの世界も絶対取り戻そうよ」

「みなさん・・・」
「うるうる。感動ですね。もちろん、わたしも全力で応援しますよ!」
りんちゃんも、俄然やる気コメントだ。

第5章 メトロゼニイの真実 -完-

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